畳にはどのような種類がある?それぞれの特徴を知っておこう!
日本人にとって昔からなじみが深く、心の落ち着く和室空間に欠かせない畳ですが、畳にもさまざまな種類があることをご存じでしょうか。最近では、畳の種類も増えていて、予算や生活シーンに合わせて適した畳を選べるようになってきています。そこで今回は、畳の種類や特徴、畳を選ぶ際に意識するポイントなどについて詳しく紹介します。
畳の種類ごとの特徴
日本の伝統である畳ですが、時代とともにその技術は進化しており、予算や目的に合わせてさまざまな種類から選ぶことができます。まずはどのようなものがあるのか、畳の種類について見ていきましょう。
■畳表の種類と特徴
畳表とは、文字通り畳の表側の構造のことで、素材によって「国産表」「中国表」「化学表」の3種類に分けられます。
「国産表」
高品質な国産のイグサを使用しており、弾力性や耐久性にすぐれているという特徴があります。色ムラがなく美しい見た目となめらかな肌ざわり、イグサのよい香りが魅力的です。
「中国畳」
中国産のイグサを使用しており、広く普及している一般的な畳です。国産よりも品質はやや劣りますが、価格が安いことが最大の特徴です。
「化学畳」
天然イグサと似た繊維の化学製品で作られており、樹脂と和紙が主な原料となっています。防カビにすぐれていて、変色が少ないという特徴があります。
■畳床の種類と特徴
畳の底の部分である畳床にも「藁床」「建材床」「藁サンド」の3種類があります。
「藁床」
天然素材の藁で作られており、調湿作用と自然素材ならではの快適さがあります。しっかりと手入れをすれば耐久性も期待できます。
「建材床」
藁を一切用いず、すべて化学繊維で作られています。そのためダニや害虫が発生しにくく、断熱効果にもすぐれているというメリットがあります。最近の畳床は、この建材床が主流となっています。
「藁サンド」
藁と藁の間に発泡プラスチックの床材を挟んだもので、価格を抑えながら藁と似た感触を楽しめるのが特徴です。
畳を選ぶ際に意識するべきポイント
畳を選ぶ際には、暮らす人や部屋の状況、予算などを考慮して総合的に判断するとよいでしょう。たとえば価格を最小限に抑えたい場合は、中国表と藁サンドがおすすめです。
■小さな子どもには安心の「国産表」
小さな子どもがいる家庭には、天然素材の国産表と藁材が安心でしょう。イグサにはクッション性があるので、高齢者や足の弱い方にもやさしい素材です。
■カビやダニを防ぐには「化学表」と「建材床」
畳を使用する部屋の風通しが悪いと、カビやダニが発生する恐れがあります。風通しが難しい部屋や閉め切りがちな部屋には、カビやダニの発生を防ぐ化学表と建材床がおすすめです。
■カラーが豊富な樹脂加工
ペットを飼っている家庭などは、傷がつきにくい素材の和紙を選ぶとよいでしょう。樹脂加工の素材はカラーが豊富で、畳ならではのグリーンだけでなく、グレーなどのシックなカラーからピンクなどのポップなカラーまで幅広いバリエーションがあります。利用シーンや家全体のイメージに合わせて選べる点も大きなメリットといえるでしょう。
畳の張替え業者はどのような観点で選ぶべき?
畳の張替えを行っている業者はたくさんあります。多くの中からどのように選べばよいのか、業者選びの際に重視するべきポイントを紹介します。
■親身の相談に乗ってくれる業者
畳についての専門知識が豊富なことはもちろんですが、その中から一人ひとりの要望に合わせてもっともふさわしい提案をしてくれる業者を選ぶことが大切です。業者の目線で売りたいものを一方的に押しつけてくるようなところではなく、親身に相談に乗りながら、希望や目的に沿った提案をしてくれる業者を選ぶようにしましょう。
■きちんと説明してくれる業者
最適な提案には、しっかり現地を見てからの見積もりが必要です。現場を見ずに電話やメールだけで見積もりを提示してくるような業者は、安心して任せられません。見積もりの提案時には、どんな種類の畳を何枚使用するのか、古い畳の廃棄費用にはどのくらいかかるのかなど、細かいところまできちんとした説明があるかどうかをチェックするとよいでしょう。どのような張替えを行うのか、専門知識のない素人にも理解できるようにしっかり説明してくれる業者に、きちんと納得した上で依頼すると安心です。
「マイホームに和室はあるけれど、畳については詳しく知らない」という方も意外と多いのではないでしょうか。近年では化学繊維で作られた畳など種類も増えてきていて、使用シーンや部屋の雰囲気に合わせて自由に選ぶことができます。張替えの際には、こうした情報をふまえて新しい畳を検討してみてはいかがでしょうか。畳の張替えは数年に一度となかなか頻繁に経験することではないため、自分で選ぶことが難しいと感じる方は、専門家である業者に相談してみるとよいでしょう。ぜひ信頼できる業者を見つけて、家族にぴったりの畳でやすらぎの空間をつくってくださいね。