畳の張替えを検討するべきタイミングについて詳しく解説!
畳を使い始めて数年経つと、汚れや傷みが気になってきます。畳の張替えを検討していても、いつどのようなメンテナンスをすればよいのか悩むこともあるでしょう。この記事では、畳の張替えを検討するべきタイミングや張替えに適した季節について解説しています。そろそろ畳の張替えをしたいと考えている方はぜひ参考にしてください。
畳の張替えを検討するべきタイミング
畳は「畳表」「畳床」「畳縁」の3つから構成されていて、経過年数や傷み具合によって張り替える部分が異なります。張替えの方法には、畳を裏返してまだ綺麗な面を再利用する「裏返し」、畳表のみを新しくする「表替え」、畳をまるごと新しくする「新調」の3種類があります。それぞれの張替えを検討するべきタイミングを見ていきましょう。
■「裏返し」のタイミング
畳の裏返しは使用開始から3~4年が目安となります。そのほかにも、日焼けで畳の色が変わってしまったり、畳が擦り切れてきたりしたら裏返しを行うとよいでしょう。ただし、畳表の裏側にも傷みや色落ちがある場合には、裏返しではなく表替えや新調を検討しましょう。
■「表替え」のタイミング
表替えは、畳の使用開始から7~8年、あるいは裏返しから3~4年のタイミングが目安です。年数を経過していなくても、ささくれが目立つ、黒ずんだ汚れが増えた、光沢がなくなってきたなどのサインがあれば表替えを検討しましょう。畳表を新品にすると、見た目だけでなくイグサの香りもよみがえり、新品同様の畳を楽しめます。
■「新調」のタイミング
使用開始から10~15年が経過すると、畳全体に寿命がきてしまいます。カビの臭いが取れない、畳が波打つような形になる、畳と畳に隙間ができる、フワフワした踏み心地になるといった兆候が出たら新調を検討するタイミングです。水やジュースをこぼしたまま放置してしまい、10~15年経っていなくても畳床がダメになってしまうケースも多くあります。裏返し、表替え、新調の順で張替えの価格が上がるので、できるだけ長く使えるよう、日頃から畳の手入れに気を配りましょう。
畳の張替えに適した季節もある?
実は、畳の張替えには適した季節があります。張替えに向いている季節とその理由について説明します。
■空気の乾燥している季節が最適
畳の張替えには、カビの発生しにくい、空気の乾燥している季節が適しています。畳表に使用しているイグサには栄養分がありカビが生えやすいため、梅雨からお盆にかけての湿気が多い時期は避けた方がよいでしょう。
■張替えには「秋」がおすすめ
天気がよい日が多く、空気が乾燥している秋~冬が張替えにはおすすめです。気温もちょうどよく、職人にとって張替え作業がしやすいというメリットもあります。引越しや新生活のシーズンである春は張替えの需要が多いため、業者の予約が取りづらいことがありますが、秋は比較的予約が取りやすいという点でもおすすめの季節です。
張替えた畳を長く使っていくためには?
せっかく張替えた畳は、少しでも長く使いたいものです。以下では、畳を長持ちさせるためのちょっとした工夫を紹介します。
■畳の上にラグやカーペットを敷かない
畳を長持ちさせるためには、畳の上にラグやカーペットを敷かないようにしましょう。畳の原料であるイグサには、空気中のさまざまな物質を吸収し、空気を浄化する作用があるといわれています。畳の上にカーベットを敷くと、そのイグサにふたをすることになってしまい、湿気がこもり、カビやダニが発生する恐れがあります。できるだけ上には何も置かない状態を保ちましょう。
■お酢を使った掃除をする
畳を長く使うためには、お酢を使った掃除が効果的です。バケツにぬるま湯と少量のお酢を入れ、酢水につけて固く絞った雑巾で畳の拭き掃除をします。お酢には殺菌効果があるため、汚れを落としながら除菌もできます。日常生活で手軽にできるメンテナンスなので、ぜひ試してみてください。
■年に2回は畳を干す
畳にカビやダニを発生させないためには、風通しのよいところで乾燥させることが大切です。大掃除のタイミングや夏、冬と季節に1回でもよいので、畳を外に干すことをおすすめします。風通しのよい場所に4~5時間干すだけでもカビやダニの発生を減らすことができます。大きな畳を外に運ぶのは大変な作業なので、日頃から少しでも和室に風を通すように心がけ、畳に湿気をためないよう意識するとよいでしょう。
畳の張替え方法やタイミング、長持ちさせるメンテナンス方法などについて解説しました。家に和室があっても、こうした畳のメンテナンスに関する知識をもっていないという方も多いのではないでしょうか。畳はデリケートな素材であるため、日頃から正しいメンテナンスを行うことが大切です。素人にはなかなか難しいこともあるので、畳の張替えやメンテナンスについて疑問点や不安がある場合は、専門家である畳業者に相談してみるとよいでしょう。適切な手入れをして、居心地のよい和室の空間を維持していきたいですね。