琉球畳のメリット・デメリットを紹介

公開日:2025/05/15  

琉球畳

日本の文化の1つである畳には、さまざまな種類があることを知っていますか。その中でも琉球畳は、七島いと呼ばれる原料によってつくられた畳のことを指します。本記事では、そんな琉球畳にスポットを当てて解説していきます。特徴やメリット・デメリットをそれぞれ紹介するので、畳選びの参考にしてください。

琉球畳の3つの特徴

琉球畳は、かつて沖縄で盛んに栽培されていた「七島い(しちとうい)」という植物を原料とした畳で、その名残からこの名称で呼ばれています。現在では主に大分県で生産されており、中国産や中国で育てた七島いを使った「半国産」品もあります。

また、近年は七島いではなく化学繊維や和紙で作られた畳も「琉球畳」と呼ばれることが増えています。琉球畳の大きな特徴は、主に3つです。

縁がない

一般的な畳には縁があり、装飾や補強の役割を果たします。しかし、琉球畳は七島いの丈夫さと加工のしやすさにより、縁なしでも十分な強度を保っています。また、独自の織り方によって強度が確保されている点も特徴です。

半畳サイズ

琉球畳は一般的に半畳サイズで、正方形が基本となっています。一般的な畳は長方形ですが、琉球畳はその半分ほどのサイズが多く見られます。また、住宅の間取りに合わせてオーダーメイドされることも多く、サイズや厚みの調整も可能です。

裏返しができない

琉球畳は、裏返しができません。通常の畳は傷んだ際に裏返しや表替えが可能ですが、琉球畳に使われている七島いは硬く柔軟性に欠けるため、裏返すと割れてしまう可能性があります。表替えが可能な場合もありますが、薄いものや接着剤で固定されているものは対応できません

琉球畳のメリット

琉球畳は、一般的な畳にはない魅力と利便性を備えた畳であり、独自の特徴から多くのメリットがあります。

耐久性が高くアレルゲンの発生リスクが低い

まず、七島いを原料として作られた本来の琉球畳は、非常に丈夫で耐久性に優れています。また、い草に施される泥染めの工程がないためアレルゲンの発生リスクも低く、小さな子どもがいる家庭にも安心です。

新品時にはやや粗い質感ですが、時間とともに飴色や黄金色のような光沢を帯び、風合いの変化を楽しめるのも魅力のひとつです。ただし、近年は化学繊維などを使った琉球畳もあるため、原料は事前に確認しておく必要があります。

部屋に奥行きが生まれる

次に、縁がない構造によって部屋に奥行きが生まれ、広く見えるというメリットがあります。畳の目を揃えて敷くと、空間に統一感が出てすっきりした印象になり、互い違いに敷けば市松模様のようなデザイン性を演出可能です。

こうした配置の自由度やモダンな見た目から、琉球畳は洋室とも相性が良く、和風だけでなく和モダンなインテリアにも調和します。

バリエーションが豊富

さらに、琉球畳はカラーバリエーションが豊富で、グレー、ブルー、ピンク、オレンジなど好みに応じた色を選ぶことができます。従来の畳に比べてデザイン性が高く、部屋の雰囲気をおしゃれに演出できる点も大きな魅力です。

落ち着いた雰囲気の空間にアクセントとして取り入れたり、洋室の一部に使用してモダンな雰囲気を出したりと、アレンジの幅が広いのも特徴です。

琉球畳のデメリット

琉球畳は、耐久性やデザイン性に優れた魅力的な畳ですが、いくつかのデメリットもあります。

一般的な畳と比較して高価

まず、琉球畳は一般的な畳と比較して価格が高くなる傾向があります。これは、一つひとつ手作業で丁寧に仕上げられることや、施工に時間と手間がかかることが主な要因です。

また、琉球畳の多くは半畳サイズであるため、同じ部屋の広さに敷き詰めるには必要な枚数が2倍になる点も、費用を押し上げる理由のひとつです。さらに、オーダーメイドで作られることが多く、大きさや厚さ、素材や色の選択によって価格が変動することもあります

業者によっては「時価」で料金を設定しているケースもあります。希望するデザインやカラーがある場合は、事前に業者に相談して、予算や仕様を確認することが大切です。

角が傷みやすい

次に、琉球畳は角が傷みやすいというデメリットがあります。通常の畳は、縁によって角が補強されています。一方で琉球畳は縁がないため、角が直接擦れたり、ぶつかったりすることで傷みやすいのです。

このため、小さな子どもがいる家庭や頻繁に家具を動かす部屋では注意が必要です。素材によっても強度は異なり、自然素材であるい草を使ったものよりも、和紙や樹脂を使った琉球畳のほうが角の耐久性が高くなる傾向があります。

まとめ

琉球畳は、縁のない美しいデザインと高い耐久性を兼ね備えた、現代の住空間にもマッチする畳です。七島いを原料とした本来の琉球畳は、丈夫でアレルゲンの発生リスクが低く、家族みんなに優しい素材といえます。縁がないことで部屋に広がりと奥行きを与え、色や敷き方のバリエーションも豊富なため、和室・洋室問わず幅広いインテリアに対応できます。一方で価格が高めで、角が傷みやすい点には注意が必要です。しかし、上質な空間づくりやおしゃれなアクセントとして取り入れるには最適な選択肢です。理想の住まいを実現したい人は、素材やデザインを吟味して、ぜひ琉球畳の魅力を取り入れてみてください。

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