畳の張替え方法は主に3種類!それぞれの方法ごとの違いについて学ぼう!

公開日:2022/10/15  

最初の頃は青々しく美しかった畳も、年月の経過とともに色があせて表面のささくれが目立つようになります。畳は色が変化していく様子も趣があるといいますが、明らかに劣化して汚くなるのはNGでしょう。そうなったら張替えを検討すべきですが、畳の張替えには3種類の方法があるので、それぞれをくわしく解説します。

畳の基本構造を知ろう

畳の張替えには3種類の方法がありますが「そもそも畳の張替えってなに?」と疑問に思っている人もいるかもしれません。畳の張替えを理解するためにも、まず畳の基本構造の解説から始めましょう。畳は3つの部位に分けることができ、それが「畳表」「畳床」「畳縁」です。

畳表

「たたみおもて」と読み、畳の表面の部分です。イグサを織った敷物で畳の表面に張られているもの、普段接する部分になります。畳表は両面使えるので、表面が傷んできても裏返して使うことができます。

畳床

「たたみどこ」と読み、畳の土台の部分です。この畳床の上に畳表を張り、畳の形ができあがります。畳床は条件がよければ20~30年程度は使えるといわれていますが、湿気により腐ってしまう、シロアリが発生するなど、劣化が進めばそこまで寿命が持たない場合が多いです。

畳縁

「たたみべり」と読み、畳のふちの部分です。すべての畳にこの畳縁があるわけでなく、ふちのない「縁なし畳」もあります。一般的な和室ではあまり見られない縁なし畳は、縁ありよりも価格が高いですが、おしゃれでモダンな雰囲気になり洋風の部屋とも調和します。

畳の張替え方法の種類

畳の張替え方法には「裏返し」「表替え」「新調」の3つがあります。それぞれをくわしく解説します。

裏返し

裏返しといっても、畳をそのままひっくり返して完了する作業ではありません。張替えたい畳の表面部分「畳表」を取り外してそれを裏返して利用、畳縁のみ新しいものに付け替えます。裏返すときれいな面が出るので、畳の色があせたり触り心地が悪くなったりした場合におすすめの方法です。

裏返しのおすすめのタイミングは新品から2~3年後、作業は1日で完了することが多く、張替え方法の中ではもっとも安い費用ですみます。このタイミングで裏返しを行うと、仕上がった畳は新品のようにきれいでイグサのいい香りもします。畳縁も新しくなるので、部屋の雰囲気も変わるでしょう。

表替え

言葉通り、畳の「表」を取り替える方法になります。畳表だけでなく畳縁も取り替えますが、畳床はこれまでと同じものを使用します。前回裏返しを行い、再び劣化が目立つようになった場合はつぎにこの表替えを行うことになります。また、初めての張替えで表面だけでなく裏面も劣化しているなら、裏返しは適さないので表替えできれいにしましょう。

表替えのタイミングは、新品の状態から5年が経過した頃になります。畳が汚れてしまい掃除だけではきれいにならない場合、年数にこだわらず表替えがおすすめです。作業は裏返しと同じ程度、1日で完了することが多いです。

新調

古い畳を処分し、新しい畳に取り替える方法です。つまり、畳表・畳床・畳縁のすべてが新しいものになります。新調するタイミングは新品から10年以上経過した頃、これくらい使用すると畳の劣化も目立ってきます。また、10年経過しなくてもダニやカビが発生したり、歩くとブカブカしたりするなど違和感があったら新調することをおすすめします。

新しい畳は、今まで使用していた畳の寸法を業者が測り、部屋の広さに合わせてつくります。裏返しや表替えとは違い、作る時間が必要になるため採寸してから1週間程度待つことになります。また、これまで使っていた古い畳を処分してもらうとその分の費用がかかるため、3つの張替え方法の中でもっとも高額になります。

畳の張替え費用の目安

畳の張替え費用の目安を、張替えの種類別に解説していきましょう。

裏返し

裏返しの費用相場は、1畳あたり3,000~5,000円程度です。この料金に、作業費用と新しくする畳縁の費用が含まれています。もし6畳の部屋の畳をすべて裏返しするなら、1万8,000~3万円程度が目安です。

表替え

表替えの費用相場は、1畳あたり4,000~1万5,000円程度です。金額に幅があるのは、選ぶ畳表の種類・ランクによって差があるからです。畳表の素材であるイグサは、国産のものと中国産がありますが、やはり国産の方が高品質なので高額になります。

また、折り込まれている繊維の本数や、経糸が麻か綿かでもランクが決まり価格に差が出ます。繊維の本数が多いもの、麻の経糸ならランクは上で高くなります。6畳の部屋の畳をすべて表替えするなら、2万4,000~9万円程度が目安です。

新調

表替えと同様に、畳そのものにもランクがあり価格が変わります。1畳あたり9,000~2万円ですが、古い畳の処分が1畳につき1,000~2,000円かかるので、合計すると1畳あたり1万~2万2,000円程度が目安です。また、6畳の部屋の畳をすべて新調するなら、6万~13万2,000円となります。

まとめ

畳の張替えには「裏返し」「表替え」「新調」の3種類があります。今回は、この3種類の張替え方法について、その料金相場などご紹介しました。畳は新品の状態から何年経過したか、さらに畳の状態を確認してどの方法で張替えするかを検討しましょう。畳の状態がよくわからないときや方法に迷ったときは、畳の張替え業者に相談してみることをおすすめします。

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