畳は何年で張り替える?張替え目安やお手入れ方法を紹介
畳は日本の伝統的な床材であり、快適な住環境を保つためには定期的なメンテナンスが必要です。本記事では、畳の張替えの目安や具体的な時期、お手入れ方法について詳しく解説します。畳の寿命を延ばし、常に清潔で快適な空間を保つためのポイントを紹介します。
畳の張替えの必要性
畳の張替えは、住まいの快適さを維持するために欠かせないメンテナンスです。なぜ、張替えが必要なのか見ていきましょう。
見た目が悪くなる
畳は、直射日光を長時間浴びると色が薄くなり、見た目が古びてしまいます。とくに、使用頻度が高い場所は、畳の表面が擦り減り、柔らかさや弾力性が失われます。
さらに問題なのは、見た目だけではありません。畳の表面が擦り切れて繊維が露出すると、ダニやカビの繁殖を招くリスクも高まります。すると、室内の空気質が悪化し、健康への影響も懸念されます。
畳床まで劣化してしまう
畳は使い続けると踏み心地が悪くなります。畳の劣化を放置していると、畳床(畳の芯材)までダメージが進行してしまいます。そして、畳床が劣化すると、張替えだけでは済まず、新しい畳への交換が必要です。
これは、費用面で大きな負担となるため、早めに対策をとりましょう。畳の張替えを怠ると、後々の修理費用がかさむだけでなく、健康リスクも高まるため、定期的な張替えなどのメンテナンスが必要なのです。
張替えの種類と目安
畳の張替えには主に3つの種類があります。それぞれの方法と目安について詳しく見ていきましょう。
裏返し
裏返しは、畳表を裏返して再利用する方法です。畳表の裏側が比較的きれいな状態であれば、この方法が適用されます。裏返しの目安は、新しい畳を使い始めてから4年から5年ほどです。裏返しは、畳表の寿命を最大限に引き延ばすための手段であり、コストも抑えられます。
表替え(おもてがえ)
表替えは畳表(畳の表面部分)のみを新しくする方法です。畳床(畳の芯材)はそのまま使用します。表替えの目安は、一般的には裏返しをしてから4年から7年ほどです。
日常的に使われる部屋や、日当たりがよく日焼けしやすい場所では、劣化が早まるため、もう少し早めに表替えが必要になることもあります。表替えは比較的安価で、見た目や踏み心地が新品同様に蘇ります。
新調(しんちょう)
新調は、畳表と畳床の両方を新しくする方法です。畳床が傷んでいる場合や、使用年数が長く畳全体が劣化している場合におこないます。
新調の目安は、畳床の状態にもよりますが、表替えから10年から15年が一般的です。新調には費用がかかりますが、全体を一新するため、長期的な使用に耐える丈夫な畳が得られます。
畳の状態をみて張替えを検討する
畳の張替えは、通常、数年に一度おこなうのが一般的ですが、使用状況や環境によって実際に適したタイミングは異なります。日焼けによる変色、踏み心地の悪化、畳表の擦り切れ、ダニやカビの発生などが見られたら、目安の時期を待たず張替えを考えるべきです。
メンテナンスを怠ると畳床まで劣化が進行し、裏返しや表替えができず、新調以外の選択肢がなくなってしまいます。目安はあくまで参考程度として、実際の畳の状態から、適切なタイミングでの張替えが重要です。定期的な点検と早めの対策が、畳を長持ちさせます。
畳を長持ちさせるお手入れの方法
畳のお手入れ方法は、日々の簡単なケアから定期的なメンテナンスまで幅広くあります。正しいお手入れは、畳の美しさと機能性を長持ちさせます。以下は、具体的なお手入れ方法の紹介です。
日々のケア
畳のお手入れは、日常の掃除が基本です。畳表面の埃や汚れを取り除くためには、掃除機をかけるのが効果的です。掃除機を使う際は、畳の目に沿ってゆっくりと動かすようにしましょう。すると、畳表を傷つけずに、細かな埃やゴミをしっかりと吸い取れます。
次に、拭き掃除も大切です。湿気が多すぎるとカビの原因になるため、雑巾をしっかりと絞るのがポイントです。そして拭き掃除をする際も、畳の目に沿っておこなうと汚れが取りやすくなります。
なお、畳の表面に付着した汚れやシミには、早めの対処が大切です。軽い汚れの場合は、固く絞った雑巾で拭き取ります。頑固な汚れは、まず少量の中性洗剤を含ませた布で拭き、その後に水拭きして洗剤をしっかりと取り除きます。
定期的なメンテナンス
定期的におこなうメンテナンスとしては、乾燥が重要です。とくに梅雨の時期や湿気の多い季節には、畳の湿気を防ぐために風通しをよくする工夫が必要です。
天気のよい日には、部屋の窓を開けて換気をおこない、畳が湿気を帯びないようにします。また、除湿器を使って室内の湿度をコントロールするのも効果的です。
カビ対策
畳にカビが発生した場合は、すぐに対処しましょう。まず、アルコールを含ませた布を用意し、カビの部分を拭き取ります。その後、乾いた布でしっかりと拭き、風通しのよい場所で完全に乾燥させます。カビの再発を防ぐためにも、湿気対策の徹底は重要です。
ダニ対策
ダニ対策としては、定期的な掃除機がけが有効です。また、ダニの繁殖を防ぐために、畳の表面に布団やカーペットを長時間敷きっぱなしにしないようにしましょう。布団を敷く場合は、こまめに上げて、畳の通気性を確保しましょう。
まとめ
畳は、定期的なメンテナンスと適切なお手入れをおこなえば、美しさと快適さを長く保てます。張替えには裏返し、表替え、新調の3つの方法があり、それぞれの目安に応じた実施が重要です。日々の掃除や湿気対策、カビやダニの防止を心がけると、畳の劣化を防ぎ、健康的な住環境を維持できます。適切なタイミングで張替えとお手入れをおこない、畳を長持ちさせるための対策を積極的に取り入れましょう。