放置はNG!畳が濡れてしまった場合の対処法を学ぼう
畳の上に飲み物をこぼすこともあるでしょう。水を入れたバケツをひっくり返すこともあるかも知れません。そのように畳が濡れてしまった場合ですが、どうすればよいのか分からずに頭を抱えているだけになっていませんか。当記事では、畳が濡れてしまった場合の適切な対処法について詳しく解説します。ぜひじっくり読んでみてください。
畳は濡れたまま放置するとどうなる?
畳に使われている素材はイ草と呼ばれるものであり、天然素材であり水分を吸着する性質を持っています。したがって濡れたままの状態で放置すると、水を吸い込んだままとなるためジュースや醤油、さらにはコーヒーなど色がついているものだと意味が定着する恐れがあるのです。
さらに畳が水分を含んだままになるため、カビやダニが発生する原因にもなります。カビやダニが発生したまま放置すると、アレルギー等の健康面への被害も考えられます。したがって、濡れた畳はそのままにしないで早めに対処する必要があるのです。
■畳が弱る原因に
濡れたまま放置すると、畳自体が弱り長持ちしません。短期間で状態が悪化し、畳の張替え頻度が早くなる恐れもあるのです。コスト的にも大きな問題を抱えることになるため、放置は絶対にNGです。
畳が濡れてしまった場合の対処法
では、畳が濡れてしまった場合はどうすればよいのでしょうか?ここでは、実際に濡れてしまった場合に焦らないためにも適切な対処法を紹介します。それほど難しいものではないので、なるべく早い段階で実践してください。
■基本的な対処法
畳が濡れた場合は、まずは新聞紙および乾いたタオルを載せて極力水分を取ります。新聞紙屋やタオルで水分を取るときは、水分が内部に浸透しないようにするためにも擦らないように気をつけてください。表面の水分がしっかりと取れたら、次はドライヤーを当てたりエアコンや乾燥機をつけたりして、畳内部の水分を飛ばしてください。昼間であれば、天日干しをするのも一つの方法です。ちなみに大量の水で濡れてしまった場合は畳の内部まで水が浸透している可能性が高いため、風通しのよい場所で天日干しすることをおすすめします。
■畳にカビが発生したときの対処法
畳を濡れたままの状態で放置したり、対処が甘かったりするとカビが発生して畳が黒ずんでくることもあります。カビをこれ以上増やさないためにもしっかりと対処しなければなりません。カビは健康被害をもたらすことも多く、アスペルギルスというカビが体内に入って肺で増殖し、呼吸を妨げる気管支肺アスペルギルス症と呼ばれる病気になることもあるほどです。またアレルギー性鼻炎や水虫の原因になることも珍しくありません。
では具体的な対処法の中身についてお話します。まずは乾いた雑巾もしくはタオル、そしてブラシかタワシを用意します。掃除機と酢も忘れないでください。まずはブラシまたはタワシを使って畳の表のカビをかき出します。かき出したカビは掃除機で吸い取って、カビの胞子が舞い上がらないように注意しましょう。カビがある程度取れたら掃除機をかけた後に畳み目に沿って乾いたタオルで拭いてください。
以上が終わったら、次は酢による殺菌を行います。酢を水で10倍程度に薄め、それを雑巾に含ませて絞り畳目に沿って拭きます。さらに乾拭きをすれば終了です。消毒用アルコールで対処する方法もありますが、変色する恐れもあるので使う場合は注意しましょう。
■畳にシミができたときの対処法
絨毯用のシミ取り剤を用意し、タオルにそちらを付けてポンポンと何度も叩けばOKです。徐々にシミが浮いてくるので、あとは水拭き用の雑巾で上から叩きましょう。こするとシミがひどくなるので、叩いてシミを取ることを忘れないでください。ちなみに着色のある液体をこぼした直後であれば、まずはさっと水分を拭き取り塩・小麦粉・ベビーパウダーなどの粉末をかけて、水分と汚れを吸着させるのも効果的です。それだけでもシミを予防できるので試してみてください。
畳を濡らさないためには?
畳にとって水分は大敵なので、そもそも濡らさないようにすればよいのです。ここでは畳を濡らさないようにする方法を紹介します。
■結露対策の実施
住宅に結露ができやすい場合は要注意です。とくに鉄筋コンクリートの家は、寒い時期になると室内と室外の温度差により窓および壁に結露ができます。その結露が畳に染み込んでカビの原因になることも少なくありません。結露対策としては、加湿器の利用が望ましいです。また定期的に窓を開けるなどして空気を循環させるのもよいでしょう。
■万年床にしない
畳の上に布団を引きっぱなしにしていませんか。我々は寝ている時に、寝汗を200mlもかくといわれています。その寝汗はまずは布団に吸収され、徐々に畳に浸透していくのです。万年床にはせずに定期的に布団を干すなどして、畳に影響が及ばないように注意しましょう。
畳が濡れてしまった場合の対処法を紹介しました。畳は濡れたまま放置するとシミやカビの原因となり、畳の劣化を早めることになります。すぐに拭き取るなどして、悪影響が出ないようにしましょう。とくに厄介なのがカビであり、健康被害も多く報告されています。畳からカビが発生した場合は、ブラシやタワシ等でかき出し、掃除機で吸って消毒してみてください。