畳の上にカーペットを敷く際に気を付けるべき点とは?
和室の雰囲気を変えたくて、カーペットを検討することもあるでしょう。しかし、畳の上に敷いてもいいのか、どんなカーペットを選べばいいかなど、疑問点はたくさん出てきます。この記事では、畳の上でカーペットを敷く場合の注意点、選び方をご紹介します。畳とカーペットの掃除方法も一緒に紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
畳の上にカーペットを敷く際に気を付けるべき点
畳の上にカーペットを敷くことで、雰囲気が変わったり畳の汚れを隠せたりできます。しかし、カーペットを敷くことにより、畳に大きなダメージを受ける場合があります。気をつけたいポイントを見ていきましょう。
■湿気の逃げ道がなくなる
畳の特徴は通気性のよさです。湿気が高い場合は湿気を吸い込み、乾燥していれば水分を出す働きをします。しかしカーペットを敷くと、湿気を出せずに溜まり続けて、カビなどの繁殖を高めてしまいます。
■ダニやカビの発生リスクが高くなる
湿気がこもりやすくなるので、ダニやカビの住みやすい環境を作ります。またカーペットの素材によっては、畳とカーペットの間はゴミ、ほこりなどが溜まりやすいです。気がつかないうちに、畳やカーペットが汚れてダニ、カビが発生してしまうのです。
■カーペットを清潔に保つ方法
少しでもカビやダニの発生リスクを減らすために、窓を開けて換気をしておきましょう。さらに、こまめに掃除機をかけたり、カーペットを洗濯したりするなど、常にカーペットを清潔に保つのもカビやダニの繁殖リスクを下げられます。スチームアイロンや布団乾燥機を活用するのも、効果的です。
畳の上に敷くカーペット選びのポイント
畳の上に敷くカーペットはなんでもいいわけではありません。畳と相性のよいカーペットを選ぶことが大切です。ここでは、カーペット選びのコツをご紹介します。
■通気性がよい素材
通気性のある素材のカーペットであれば、畳の循環がよくなり湿気が溜まりにくいです。通気性の機能が優れた素材はウールやシルク、コットンなどです。また、天然素材や裏地のないカーペット、毛足が短い薄手のカーペットも効果的でしょう。選びがちな滑り止めのあるカーペットは、通気性が悪く湿気がこもりやすいので、注意が必要です。カーペットのズレが気になる場合は、専用のピンで固定しましょう。
■抗菌・防ダニ・防虫機能のカーペットを選ぶ
抗菌・防ダニ・防虫機能のあるカーペットの種類は増えており、デザインやカラーのバリエーションも豊富です。機能の備わっていないカーペットよりも、ダニやカビの発生率は低いので活用していきましょう。さらに防音や消臭などにも効果的なカーペットもあるので、ニーズに合わせて選べます。
■洗濯ができるカーペット
家で洗濯可能なカーペットもあり、こまめに気軽に洗濯できるとして、人気が高まっています。清潔感を保てるのはもちろんですが、カーペットにイヤなにおいが残ることもありません。
■和室にマッチしたデザインを選ぶ
カーペットのデザインが洋室向けやカラフルだと、和室の雰囲気に合わない可能性が高いです。和室全体の色や雰囲気、配置する家具などからデザインを選べば失敗は少ないでしょう。畳の上に直接、家具を置いてしまうと畳が傷んでしまうので、必ずカーペットの上に家具を配置します。その場合は、大きめのカーペットを用意すると安心できるでしょう。
畳にカーペットを敷いた後の掃除方法
畳とカーペットの掃除方法をご紹介します。こまめにケアをしていれば、ダニやカビが発生しにくくなります。
■カーペットの掃除方法
まずは掃除機で埃や髪の毛などのゴミを取り除きましょう。掃除機は縦・横・ななめなど、さまざまな方向にかけます。晴れた日は窓を開けて1~2時間ほど部屋の換気をします。月1~2か月ぐらいのペースで、カーペットを日干ししましょう。カーペットを取り込むときは、洗濯たたきでカーペットに付着したゴミなどを落とします。
■畳の掃除方法
窓を開けて空気の入れ替えをしましょう。カーペット同様、掃除機でゴミや埃、髪の毛などを取ります。畳の目に沿って掃除機をゆっくり動かすと、畳が痛みにくいです。次に雑巾やフローリングシートなどの掃除用のシートで表面を拭いていきます。水拭きでは畳が痛むかもしれませんので、できれば乾拭きで行いましょう。
畳に汚れがあり水拭きをする場合は、固く絞った雑巾で拭き取り、乾拭きをします。そのあとは、室内を換気して畳をしっかりと乾かしましょう。畳にカビを見つけたら、掃除機と雑巾などの布で乾拭きを交互に5回ほど行います。頑固なカビは掃除用シートで拭き取ってから掃除機・乾拭きをしましょう。
カーペットのメリットは部屋の雰囲気を変える、寒さや暑さをしのぐなど、たくさんあります。畳の上にカーペットを敷くことは可能ですが、カビやダニの繁殖を防ぐためにも、こまめな掃除と換気をしましょう。晴れた日はカーペットを日干しして、太陽を浴びてもらうのも効果的です。防虫や防ダニ、抗菌作用のあるカーペット、裏地のない通気性のよいカーペットなど、畳と相性がいいカーペットを選ぶことが大切です。素材や機能を確認しながら、和室の雰囲気と合ったカーペットを敷きましょう。