畳のある家とペットの相性が悪いって本当?対策方法を紹介
「畳部屋は犬・猫と相性が悪い」という話を耳にしたことはありませんか。実際に、畳によってペットの足が滑ってしまったり、畳にペットのにおいがついてしまうことは珍しくありません。そのため、畳のある家でペットを飼ううえでは、対策方法を正しく把握することが大切です。本記事を参考に、ペットと畳の双方を保護しましょう。
畳とペットの相性が悪い理由
畳とペットの相性は必ずしも良好とはいえず、いくつかの注意点があります。
ペットが畳を傷つけてしまう
まず、犬や猫は本能的な行動として、畳を傷つけてしまうことがあります。犬は畳の上でも穴を掘ろうとしたり、引っかいたりすることがあります。またストレス発散や好奇心、退屈などから畳を噛んだり食べたりしてしまうケースも見られます。
これにより、窒息や消化不良といった健康被害を引き起こす危険性があるため、注意が必要です。一方で、猫は畳の上で爪とぎをすることがあり、畳に深刻な傷を残す原因となります。
また、歩行時に爪が畳に引っかかってしまいけがをする恐れもあるため、猫にとっても畳は必ずしも安全な環境とはいえません。い草でできた畳は傷がつくと劣化が早まり、ささくれやほつれが目立ちやすく、見た目の美しさや耐久性が損なわれてしまいます。
転倒のリスクがある
さらに、畳は比較的滑りやすい素材であるため、ペットにとっては歩きにくく、転倒のリスクがあります。
とくに足裏にも毛が生えている犬や猫、そして高齢のペットにとっては滑りやすい床は身体への負担が大きく、転倒や関節を痛める原因になりかねません。
滑りやすさによる不安定な歩行を続けることで、長期的には腰を痛めてしまうリスクも考えられます。
畳で粗相をしてしまう
また、畳の感触が草むらに似ていると感じるペットもおり、排泄場所と誤認して粗相をしてしまうこともあります。とくに犬や猫は草むらで排泄する習性があるため、畳の上でトイレをしてしまうことも少なくありません。
畳は液体が染み込みやすいため、一度粗相をすると汚れやにおいが残りやすく、掃除やメンテナンスに手間がかかってしまいます。
畳のある家でペットを飼うならしつけ・ストレス対策が必須
畳の上でペットと快適に暮らすためには、しつけとストレス対策が非常に重要です。
ペットのしつけは大前提
まず、犬や猫が畳の上で起こす問題行動を防ぐためには、きちんとしたしつけが欠かせません。例えば、トイレの場所を明確にして覚えさせることは、粗相を防ぐために効果的です。また、畳を噛んだり爪で傷つけたりした際には、毅然とした態度で注意することも大切です。
そのうえで、代わりとなる遊び道具や爪とぎグッズを用意してあげると、自然と畳へのいたずらを減らすことができます。市販のミニ爪とぎや段ボール製のもの、ゴザなどがおすすめです。
しつけには時間と根気が必要ですが、繰り返し教えることで犬や猫も徐々に学んでくれます。すぐに効果が出なくても、あきらめずに続けることが成功のカギとなります。
ストレスをためない環境づくりも大切
加えて、ストレスをためない環境づくりも非常に重要です。ペットはストレスを感じると、畳を掘ったり噛んだりといった問題行動を起こすことがあります。ストレスの軽減には、日常的なスキンシップや運動が効果的です。
犬の場合は、短時間でも散歩に連れ出すことで気分転換となり、ストレスの解消につながります。さらに、犬や猫がのびのびと走り回れるスペースを確保することで運動不足を解消し、精神的にも安定させることができます。遊びを通じてエネルギーを発散できれば、畳への悪影響も減らせるでしょう。
ペットのいる家庭で畳をきれいに保つコツ
畳のある家庭でペットを飼っていると、どれだけしつけやストレス対策をしていても、うっかり畳を汚してしまうことは避けられません。とくに多いのが、畳の上での粗相です。
排泄や嘔吐などで汚れてしまった場合は、早急に対処することが大切です。液体のしみ込みが早い畳では、放置すると臭いやカビの原因になることもあるため、すぐに掃除に取り掛かりましょう。
畳のうえの粗相の掃除方法
まずは、粗相をした場所にお湯を垂らし、乾いた雑巾でお湯を染み込ませるように優しく拭き取ります。この作業を何度か繰り返した後、お酢と水を1対1で混ぜたスプレーを吹きかけ、消臭・殺菌効果を高めましょう。
掃除が終わったら、ドライヤーなどでしっかりと乾かすことも忘れず行いましょう。湿気が残っていると、カビの原因になってしまいます。
ペットの体臭が染み込んでいる場合の対処法
また、掃除をしても臭いが残ってしまうこともあります。日常的に畳にペットの体臭が染み込んでいるケースでは、通常の掃除だけでは不十分なことも多いです。そのような場合には、市販のペット用消臭スプレーを使うのがおすすめです。
あらかじめ1本備えておくと、いざというときに安心です。スプレーで臭いが取れないときは、畳そのものを干すことも有効です。日の当たる場所に4〜5時間ほど立てかけて干すことで、湿気と臭いを飛ばすことができます。
まとめ
畳のある家でペットを飼う際には、ペットと畳の相性が悪いことがあるため、しつけやストレス対策が重要です。犬や猫は畳を傷つけたり、滑りやすさから転倒のリスクが増えたりするため、畳に与える影響を最小限にするための対策が必要です。まず、しつけをしっかり行い、代替の遊び道具を用意することで問題行動を減らせます。また、ストレスを解消するために、日常的に運動やスキンシップを増やし、ペットの心身の健康を保つことも大切です。万が一畳が汚れた場合は、早急に掃除を行い、消臭・乾燥を徹底することで、畳を清潔に保つことができます。